西新宿の高層ビル群では、13階を避けて建てられたビルが少なくありません。しかし、深夜のエレベーターで、実在しないはずの13階に降り立ってしまったという噂が、オフィスワーカーたちの間で囁かれています。
目撃者の証言によると、その階は不思議な雰囲気に包まれているといいます。80年代のオフィス機器が並び、誰もいないはずなのに、タイプライターを打つ音や電話のベルが鳴り響いているのだとか。壁には古びたカレンダーが掛けられ、時計の針は深夜0時で止まったままだそうです。
さらに興味深いのは、その空間から抜け出す方法。慌ててエレベーターのボタンを押しても反応せず、ただ非常階段を下りていくしかないと言われています。階段を降りきると、不思議なことに普段の自分のフロアに戻れるのだそうです。
現代のビジネス街に潜む、もうひとつの時空。それは、都市の記憶が作り出した迷宮なのかもしれません。
十三階の怪
地図
西新宿
コメントはございません
コメント投稿しますか?